日々、考える。日常。

物書きをしてゆきたいカワスミが、日々考えたことをストックするためのブログです。

「毒親本」記事について(とりいそぎ)


ddnavi.com

数日前に公開させていただいたこちらの記事を、ネット上でだいぶ話題にしていただいているところで、私としても今、長く言及するのは避けたいのですが…。また、ここで私の家庭環境や生育環境や両親について、現在の精神状態や症状に関して語ることもあまり意味がないのではないか、と感じているので、現時点ではそれについても特に言及しません。

「著者ではなくライターの思想」「ライターの浅読み」「ライターの精神状態がおかしい」「読解力がなく脳内がお花畑だから物書きやめろ」「曲解している」などなど、私個人の人格の全否定のようなものも含めたご批判も数多くいただきますので、それら(特に「曲解」)についてのみ、たいへん恐縮ながら一点反論させていただければ幸いです。

ダ・ヴィンチニュースから上記のレビューが公開されてすぐに、版元のメタモル出版社様がTwitterでこの本の「あとがき」を再掲してくださいました。リンク先ではこの本の目次も見ることができます。ぜひ、ご覧いただければ幸いです。

http://www.metamor.co.jp/maegaki/dokuoya.html

…ご覧いただければわかっていただける方もいらっしゃるかとは思いますが、やや乱暴にまとめてしまえば「こういう本なのでしょうがない!」という感じになります。あとがきと本文が少々異なる面もありますが、根本的なニュアンスやお考えは変わりません。ただ、「こんな本だからしょうがない!」と思いつつも、個人的には読みながら考え、得られたことはそれなりにありました。正直、つい批判したくなる部分がゼロだった、と言えば嘘になりますが、個人的にはある意味で本質をついている面もあるのではないか、と考えるところがあるのも事実です。

また、著者の斎藤学さんについても調べればすぐ、非常に多くの情報が出てきますので、

斎藤学 (精神科医) - Wikipedia

例えばWikipediaをお読みになるだけでも臨床経験が少なくないことは明らかだと思います。また、彼が診てくださるクリニックの情報も、お名前で検索すればすぐに出てくることも添えておきます。

この原稿に関しては、本を隣に置きながら、ほぼ語られてゆく順序で短くまとめてゆきました。公開されている目次の順番からも、そのことは本がお手元になくても推測していただけるのではないか、と思います。私の個人的な思想や感情は一切挟んでいません。私自身「この言葉はグサッと来る」というインパクトの大きな部分に付箋を貼ってまとめていったので、そう考えれば皆様傷つかれ、怒っていらっしゃるのは当然の帰結なのではないか、と思います。また、ある種の方々にはやはり暴力的ではある…という自覚がありながら、相談をしながらも、結局この稿で出すことになりました(ライターというのも、決してひとりでできる仕事ではありません)。この媒体での私の仕事は、作者の言いたいことを掴み、そのエッセンスを濾過するということでもあります。作者の強調していらしたところはできるだけ記事には入れたつもりです。

皆様引っかかっていらっしゃるであろう、記事内の「毒親に会うと普通の親」「毒親論は善悪二元論で実際はグラデーション」「毒親について語るよりも自分の成長を考えよう」なども、すべて本に書いてあることを抜き出した状態です。ぜひ、そこに疑問を抱えて、ひどくお怒りになっていらっしゃる方は書店でお手にとってご確認いただければ、と思います。

ある意味本を買わなくて済むほど書いてしまっていますが…(もちろん長い間臨床した上での具体的な事例も記してあり、希望を持てる内容も多いので、ご興味ある方は読んでいただくことがベストなのではないか、と思います)。ただ、この記事によってひどく傷つかれている方は、たとえ立ち読みであっても、本を手にとってわざわざ傷口を広げながら読む必要はないのではないか、と思います(それは本を読んでいただきたい、という媒体である以上、本を手にとっていただくことをお勧めしない、というのは現在の私の仕事には反することではあるのですが…)。重ね重ね、短い記事にまとめた結果を何度も何度も反省したところで、やはり「こういう本」なので…。何度も読み返していますが、むしろ本のほうがビシバシ言うよなーという印象を受ける部分も大きいです。

しんどい本を無理に読めとは言えませんので、どうか私個人を汚い語彙含めてさまざまな言葉で批判されるのであれば、そのお気持ちは痛いほどわかるような気持ちもありますが、ネット上での匿名の書き込みであっても責任は生じるものです。私を罵る前にまず、無料公開されているあとがきのみでも読んでいただければ、とても嬉しく感じます。

追記になりますが、メタモル出版様がTwitterで補足してくださったことも、この本を語る上で非常に重要な情報だと思いますので、ここにも掲載させていだきます。

 

 以上です。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。